ひねおのコツコツ投資日記

30代会社員のコツコツ投資日記です。

フィデリティ・ターゲット・デートファンド(ベーシック)について

今回は「ターゲット・イヤー・ファンド」を紹介したいと思います。

「ターゲット・イヤー・ファンド」は言ってしまえばバランス型のファンドです。

特徴としては、期間に応じて株式クラスの割合を下げていき、運用終了時には安全資産がほとんどになるような設計がされています。

 

つみたてNISAにおいては、

「フィデリティターゲット・デートファンド(ベーシック)2040」

「フィデリティターゲット・デートファンド(ベーシック)2050」

「フィデリティターゲット・デートファンド(ベーシック)2060」

と3つのファンドがフィデリティ投信から販売されています。

 

この中から、「フィデリティターゲット・デートファンド(ベーシック)2040」を

取り上げたいと思います。

2040という数字が示す通り、ターゲット・イヤーを2040年に定めているのがこのファンです。

「ターゲット・イヤー」すなわち運用終了=資産の取り崩しです。

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イメージ図の通り、ターゲットイヤーまでの残存年数に従って徐々に債券に運用をシフトしていき、ターゲットイヤーになると運用資産がキャッシュ化されます。

 

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安定資産の資産配分を高めていることで、運用期間終了間際であってもその損失は限定的とシュミレーションされています。

この「フィデリティ・ターゲット・デートファンド(ベーシック)2040」はファンドオブファンズ方式で運用されています。

以下が、最新の運用レポートでの資産配分です。約8割が株式クラスになります。

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信託報酬は、ファンドオブファンズの運用形態からすると低く抑えられています。

投資ファンドの信託報酬も含めた「実質信託報酬」(※実質コストではありません)は

2030年までは0.36~0.38%(税込)、以降安全資産の組み入れが高まるとともに信託報酬が減り、ターゲットイヤーには0.13%~0.20%(税込)程度になります。

安全資産が高まり、手間がかからなくなった分は安くしてくれるということですね。

 

メリット

紹介した「フィデリティ・ターゲット・デートファンド(ベーシック)2040」も含めた、ターゲット・イヤー・ファンドのメリットを考えてみます。

それは、すべてがおまかせということです。

インデックス投資界隈では出口戦略をどうするかという論争が以前起こっていましたが、(定率解約がオーソドックスな答えになっています)ターゲット・イヤー・ファンドはキャッシュ化してくれますので、疑問そのものがありません。

運用・リバランス・キャッシュ化・リスク管理すべてやってくれるのがメリットです。

まさにオールインワンです。

 

デメリット

デメリットは大きく分けて3つあると考えます。

ひとつは、運用期間が限定されていることです。「フィデリティ・ターゲット・デートファンド(ベーシック)2040」は2041年9月25日までと信託期間が定められています。

これ以上長期で運用したくなった時には、売却する必要が出ます。

もうひとつは、余裕資金でしか投資はしない方がいいということです。

このフィデリティ・ターゲット・デートファンドのパンフレットには、マイホーム購入資金、子どもの入学資金・結婚資金と謳っていますが、将来確実に必要になる資金はリスク資産に置くべきではありません。(自分はジュニアNISAで運用してますが、ダメなときは補てんします・・・)株式配分を運用初期は高めに設定して、資産を増やし、徐々に債券比率を上げ、安全資産で守るというストーリーですが、運用初期に市場が不調で元本を大きく棄損していた場合、どう回復させるのでしょうか?

債券比率を上げてしまえば、棄損分は取り返すことができないと思います。

最後に、純資産が少ないことです。2040で2億、2050で4.8億、2060で0.9億になります。例えば、有名どころで言えば、ニッセイ外国株式インデックスファンドで1000億、ひふみ投信に至っては5000億を超える残高がありますので繰上償還のリスクを考えると厳しい部分があります。長期運用では純資産残高の多さも重要ポイントです。

一方、401kやNESTではデフォルトファンドがターゲットイヤーファンドなので、純資産残高については心配が無さそうです。

 

ということで、ターゲットイヤーファンドはなかなか厳しそうです。

自分は、運用期間を決めることなく永続的に運用を行いたいので選択はしませんが、すべてやってくれて比較的低コストな点は評価できると思います。