パッシブ運用とインデックス運用
パッシブ運用とインデックス運用
パッシブ運用とインデックス運用という言葉があります。
両者は非常に似ていますが、厳密に言うと少し異なった概念で、混同されることが多いです。
パッシブ運用とは、運用ベンチマークと同様の成果を求める運用方法です。
ベンチマークなので、ここで言われるのは国内で言えば日経平均株価ではなく、TOPIXのことです。日経平均株価では分散が不十分で単純平均なので、通常は時価総額加重型のTOPIXが運用のベンチマークとなります。
一方、インデックス運用と言うのはその何かしらのインデックスと同等の成果を求める運用方法です。ベンチマークとされているかは問いません。
例えば、NYSEFANG+指数に投資するならばそれは十分にインデックス運用ですが、パッシブ運用とはなりません。アクティブ運用と言って差し支えない運用方法です。
通常、インデックス運用というと、TOPIXやS&P500など主要なベンチマークを指すことが多いので両者は混同されることが多くなります。
パッシブ運用とスマートベータ運用
パッシブ運用の利点は市場平均リターンを得ることができることとコストが安い点です。
一方、スマートベータ運用は運用方針に恣意性が含まれるのでアクティブ的な要素が多分に含まれます。
マルキール先生は、スマートベータは売買回転率などの実質的なコスト、信託報酬が高めに設定されている点からスマートベータは、パッシブ運用に対して劣後するが、市場の状況に応じて上回ることもある。だが、総じてパッシブ運用の方がいい。と、ウォール街のランダムウォーカーで述べています。
個人的にはスクリーニングの手間を省いてくれることからスマートベータ運用は有用だと思うのですが、スマートベータ運用をしたからといってパフォーマンスがパッシブ運用に勝つわけでは無いので、スマートベータに投資する時はこのことを覚えておきたいと思います。