事務職の残業が減らない理由
地獄の本決算にそろそろ終止符が打たれようとしています。
営業サイドは3月末に忙しさのピークを迎えますが、経理チームはピークがズレて4月の初めがピークです。
先日残業を減らすコツの記事を書いたのですが、この期間ばかりは通用しません。圧倒的な業務量っ…!
つまりは、まったく業界として平準化ができていないのです。土日も出勤でした。モチベーション?ええ、ゼロです。
相当古臭い経理業務の実情
例えば経費精算の業務があります。
これは、社員が経費を使用したら領収書を貰い、金額や内容を会計ソフトにデータ入力します。
データ入力をしたら、明細書をプリントして領収書を裏面に糊付けし、上長の承認印を貰い、経理に郵送されます。
経理は、内容と証拠帳票を照合した上、上長に承認印を貰いデータをバーコードリーダーで読み取って、仕訳データを承認します。
これが、全社員分…
これは後輩の子が担当しています。
ピッ、ピッ、ピッ、バーコードリーダーの入力音がずっとなってます。
データが承認されてもそのまま個人の精算口座に支払いがされることはなく、ここはここでまた個人別の支払い総額の確認作業があります。
そうした過程を経てやっと精算が行われます。
この仕事は自分が入社して8年経ちますが変化はありません。
なかなか電子化にならない理由を考えてみる
とまぁ、勤務先ではあまり電子化が進んでいません。
これには3点理由があると思っています。
①電子帳票が世間でまだ一般的ではない
btocのキャッシュレス化はだいぶ進んだと思いますが、btobの取引で帳票類はほとんどが紙によるものが多い気がします。
早ければ来年の1月から電子帳簿保存法の緩和によって、スマホやカメラで撮影した領収書の画像データが電子領収書として認められるそうです。これはかなりの進歩だと思います。今までは原本の保管の問題がありましたが、電子領収書があれば原本は破棄できるからです。
そのうち領収書は紙ではなく、物を購入したらスマホにQRコードで読み込ませる。あるいは指定端末での取引自体が証拠になる(それこそブロックチェーンで)様になるんでしょうね。
そして、その取引が何に使用されて、どの勘定科目で仕訳されるかもビックデータから判断され、決算書は作るものではなく、元々そこにあるもののようになっていくのかな…
財務会計のスペシャリストの需要は激減していくのです。
②電子端末に疎い世代と強い世代が共存している
ツィッターやブログの世界にいるとアーリーリタイアがとても一般的と感じてしまいますが、一般的にはまったくの真逆です。
セカンド社畜ライフということで、再雇用される方は増えています。
人による…とは思いますが、彼らは一般的に電子端末の操作に長けていません。彼らは経験があり、ミスが少なく、しっかり稼いでくれますが、新しいシステムには強い抵抗を示します。
というか、こういうことで業務を効率化しよう!という意識自体があまり感じない気がします。今まで、やってこれたんだから、焦らない気持ちもわかるっちゃわかるんですが。
③設備投資が必要になるので企業ごとに導入時期にバラツキが生じる
まぁ、当たり前の話です。設備投資をするだけの余裕がなければ、効率化はできませんからね。設備投資なしで、考えてやれ!というのは、無理っていうもんです。
でも、電子化していかないと残業は減らないんですよね。誰でもできることは機械に任せる。
そもそも、多少の複雑な質問や作業でもAIが今後発達すれば、代わりにやってくれます。
どんどん世の中は便利になって、人間がやることは少なくなっているのに、残業はそんなに減らない…なんででしょう?
それは、規制をしたり、ルールを作って減らそうとするからでしょうね。
やらなくてもいいことをたくさん作る。
これがポイントのような気がします。