【確定拠出年金】コアラップSってのはどうなんだろう?
自分のブログで1番よく、読まれている記事なので追記します。(2017.4.17追記)
個人の長期資産形成の推進を目的とした積立NISAが開始されますが、金融庁が選ぶラインナップにコアラップは外れています。
長期投資には適した商品ではないということです。アクティブ投信を購入する時は、主要なインデックスとのリターン・コスト比較を必ず行った方がいいです。
よく考えたら確定拠出年金で運用をしてました
「eMAXIS バランス(8資産均等型)」を購入し、投資生活のスタートを切ったと思ったのですが、よく考えてみると確定拠出年金をしていました。(現在、売却済)
これも資産運用ですね。
そういえば、2015年の夏頃に会社で説明会があって何やら選んだな・・・説明会の内容はほとんど覚えてません。。。
昨今の会社は、「確定給付年金」をやめて、「確定拠出年金」に移行しているようですね。こんなブログを読む人はそんなことは知っていると思いますが。
簿記の話になりますが、確定給付年金では、退職給付債務に対して、オフバランスである年金基金とオンバランスである退職給付引当金で会計処理をします。
しかし、運用成績(=期待収益率)が悪い場合は退職給付債務に対する補てんを退職給付引当金の追加計上で行うことになります。
これは企業収益に関わってきます。退職給付債務が大きくなればなるほど年金基金の運用成績の影響が強まるからです。
損益の見通しが立ちにくくなるので、「あとは、知らん!金はやるから自分達で運用しろ!金はこれだけだ!」と確定拠出年金に切り替わっていく…多分、イメージはあっているはずです(笑)
現状、自分は毎月基本給の10%相当分を掛金として運用をしている状態です。
当時、何を運用しているか確認してみると、以下の通りでした。
・「マイバランス50(確定拠出年金向け)」
・「分散投資コア戦略ファンドS(コアラップS)」
購入比率は、マイバランス50(80%)、コアラップS(20%)でした。
マイバランス50(確定拠出年金向け)とは?
委託会社:野村アセットマネジメント
購入手数料:なし
信託報酬:税抜年率0.23%
信託財産留保額:なし
マイバランス50(確定拠出年金向け)は野村アセットマネジメントが運用指図をする確定拠出年金向けのバランスファンドになります。同シリーズには「マイバランス30」「マイバランス70」があり、資産配分の比率が異なっています。
- 「マイバランス30」では、株式30%:債券70%
- 「マイバランス50」では、株式50%:債券50%
- 「マイバランス70」では、株式70%:債券30%
と、リスク許容度に応じて選択することができます。バランスファンドにも関わらず、信託報酬も高額ではなく、よいファンドと言えます。
「マイバランス50」の資産構成比率
各資産クラスの指数と資産構成比率は、上記の表の通りです。
- 国内株式クラス:TOPIX
- 外国株式クラス:MSCI-KOKUSAI
- 国内債券:NOMURA-BPI総合
- 外国債券:シティ世界国債インデックス
「マイバランス30」の資産構成比率
「マイバランス70」の資産構成比率
非常にオーソドックスなバランスファンドと言えます。今は、全額インデックスファンドに振り分けてしまったのでこのバランスファンドは活用していませんが、よい選択肢と言えそうです。しいて言うならば、「国内株式の比率が比較的高いこと」「外国債券が最低10%含まれていること」でしょうか。この辺をどう捉えるかがポイントになると思います。3ファンドとも純資産残高も伸び続けておりますので、ファンドが償還になってしまう可能性も非常に低いと言えますが、直近3年間で分配金を出しています。長期の資産運用なら分配金を出されると課税されてしまうので、ファンド内での再分配が好ましいです。
分散投資コア戦略ファンドS(コアラップS)とは?
最初このファンド名を聞いた時には、自分は心が躍った記憶があります。説明会で皆が何にしようか?と相談している時も「お前何にするー?」「うーん、コアラップってやつが気になる」とちらほら聞こえてきました。だって名前がかっこいいもん。なんてったって「アクティブファンド」だし。信託報酬も年率税抜1.38%でそんなに高そうじゃないし。たった1%ちょっとでしょ?
そう、当時の自分はとんでもなく無知だったのです…(今も無知ですが)
分散投資コア戦略ファンドS(コアラップS)
運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント
購入手数料:なし
信託報酬:税抜年率1.38%
信託財産留保額:なし
コアラップSは三井住友トラストアセットマネジメントが運用するアクティブファンドになります。運用方針は「世界経済の成長果実の享受、市場下落時の下振れリスクの抑制、適切なポートフォリオへの見直しを行い、投資信託財産の中長期的な成長を目指して運用を行う」とのことです。このファンドはファンドオブファンズ形式で運用がされています。各アセットクラスの比率の制限もなく、完全にお任せするファンドです。
直近の目標配分比率(2018年1月31日時点)
ファンドの実質コストは、年率税込1.498%なので信託報酬とは別のコストが高額なわけではありませんが、いかんせん中身がわからない…と言うのが正直な感想です。
なぜ自分はこのファンドを買っていたのか…
33%近くあるヘッジファンドへの投資内容もわかりませんし、為替ヘッジをした海外債券が国内債券クラスに分類されています。なぜ金利が高いが格付けが低いバンクローンを組入れしているのかわかりませんし、インフレヘッジのためコモディティを…いや、わからないです(笑)
相当分散されているせいか、リスクは非常に小さく一桁台ですが、リターンもあまりありません。
TOPIXが配当込みではないのでもう少し下がるかと思いますが、主要な株価指数とは雲泥のリターンの差です。
あんまり批判とかはしたくないのですが、純資産の流出も2015年の中頃から止めどなく続いているので、先行きが怪しいと言ってしまっていいでしょう。いかんせん、昨年の上昇相場でほとんどリターンがないというのか致命的です。VTやVTIを買って放置しておく方がずっとよい結果を生むと思います。
やっぱりラップ型投資信託はよくないですね…
※2018.3.3 大幅にリライトしました